フードデリバリーの配達員が覚えておいた方がよい専門用語
Uber Eats (ウーバーイーツ)や出前館のフードデリバリーには、なんとなくみんなが使っている「専門用語」というのがあります。
専門用語というとなんだか堅苦しい感じがしますが、いわゆるネットスラング的な配達員がお遊びでノリでつけた名称がほとんどです。
ただこれらを覚えておくと、フードデリバリー情報をネットで調べようなんて時も話がわかりやすくなりますし、いざ配達を始めたときにも同業者の仲間と会話がしやすくなりますので、軽く頭の中に入れておきましょう!
鳴る
「鳴る」というのは「配達リクエストが飛んでくること」を言います。
画像だけではわかりづらいですが、この配達リクエストが飛んできてる状態の時って「ピロリロ~ン ピロリロ~ン」という音がスマホから鳴り続けるんです。
おそらくですが、ここからリクエストが飛んでくることを「鳴る」と表現するようになったんだと思われます。
「あっ、鳴った」「今日は全く鳴らねえな」「あーやっと鳴ってくれたよ~」みたいな使い方をします。
爆鳴り
「鳴る」に関連する言葉で「爆鳴り(ばくなり)」というのがあります。
これはなんとなく想像つくと思いますが「配達リクエストがめちゃくちゃ飛んでくること」をさします。
古めの言葉だと「入れ食い」というのがありますがあれと一緒です。配達員にとって「爆鳴り」は至高の時です。
そうそう訪れないですが、大雨や猛暑や年末年始など、注文は増えるのに配達員がガクンと減る需要と供給のバランスが著しく崩れた時に「爆鳴り」が訪れます。
空車
タクシー用語みたいですが、フードデリバリーにおける「空車」は、配達リクエスト待ちの状態でフラフラ街をさまよってる状態を意味します。
当然ですが、空車の時間はお給料が発生しないので、配達員にとっては好ましい状態ではありません。
「今日は暇すぎて空車の時間が多いな…」のように使います。
数珠る
「数珠(じゅず)る」は、まだ配達完了していない(まだお客様に商品を届けていない)状態で次の配達リクエストが飛んできて、間を開けることなく連続で配達を行える時に使います。
「数珠つなぎ」とかよく言いますが、あれと一緒です。
数珠れば数珠るほど空車の時間が減り効率があがるので稼ぎやすくなります。稼げる日はとにかく数珠りが途切れないイメージです。
ですので、「数珠る」は配達員としてはポジティブなフレーズの部類に入りますね。
「数珠った~」「今日は朝から1日中数珠ってて好調すぎる」みたいに使います。
ピック&ドロップ
「ピック」はお店に商品を取りに行くこと「ドロップ」はお客様に商品を届けることを指します。
日本語に訳すと、ピックは「拾う」ドロップは「落とす」ですが、なんとなくイメージはわくかと思います。
リクエストを受けた場所からお店までの距離が長い時は「ロングピック」などと言ったりもします。
地蔵
リクエストがこない暇な時に、注文の多い店の周りに自転車やバイクを止めて待機する配達員を、フーデリ界では「地蔵」と称されています。
代表的なところでは「マック地蔵」ですね。
マックことマクドナルドは、フードデリバリー界隈ではまさに4番バッター、注文量が圧倒的です。
そこで「マックの近くで待ってれば鳴るのでは…」という発想が生まれ、そこから地蔵が誕生したわけです。
ただ地蔵が増えすぎるとお店の迷惑になるので、じっとしてるんではなく付近を目立たないようにうろちょろ走るとかしたほうがいいですね。そういった認識も広まり、地蔵も数年前よりはだいぶ減った気がします。
スリコ
「スリコ」とは「スリーコイン」の略で、つまりは「300円」のことをさします。
300円は、Uber Eats (ウーバーイーツ)の1件あたりの配達料の最低単価になります。
私なんかはスリコのリクエストが飛んでくると胸がざわっとしてあまりいい気持ちがしません(笑)
そう感じる人が多いからか、比較的ネガティブな思いを込められて発せられることの多いフレーズですね。
例えば、「げっ、スリコかよ」「最近スリコばっかじゃねえか…」「またスリコ?勘弁してよ」みたいな。
スリコは、短距離の配達が多い自転車勢に多いという通説がありましたが、時期によってはバイク勢にも普通に飛んでくるので油断できません。
フードデリバリー専門用語まとめ
【鳴る】リクエストが飛んでくること
【爆鳴り】リクエストが止まらない状態
【空車】リクエスト待ちで街をさまよってる状態
【数珠る】配達が間を開けることなく連続すること
【ピック&ドロップ】商品を受け取る&お客様に届けること
【地蔵】注文の多い店の周りに自転車やバイクを止めて待機する配達員のこと
【スリコ】配達料が最低単価の「300円」のリクエストのこと
数か月も配達生活を続けると、これらの用語がナチュラルに口から出てくるようになりますよー(笑)